不謹慎だといわれるかもしれないけど「昭和」を感じてワクワクしてしまった.
なぜ,この本を読む気になったかというと,ある書評に“アイヌの居住地であった近文付近になぜ和人が住むようになったか”が書かれているというのを信じたてしまったからだ.
じつはそういう話は,ほとんどなかった.その後の話なのだ.一(いち)アイヌ人女性教師(著者)の経験が綴られているだけの本だった(もちろん,その話は読み応えがあります).
それでも,近所の小中学校や今でも存在する個人病院の名,橋,その他地名が出て来て…,ちょっと私の子ども時代より少し先行しているのだけれど,重なる部分もあり非常に懐かしかったというわけだ.
今よりもはるかに貧しかった時代の話です.アイヌも和人も.
じつは,この本は「後編」であって「前編」がすでに出ているという.調べてみたらすでに絶版だった.
そのうち図書館から借りて読んでみようと思う(時間的制約が多いので売ってるもんなら買いたいのだけれどね).アイヌ差別の生活感あるヤツがでてくるだろうと思う.
問題の,アイヌ居住地だった石狩川以西に和人が大手を振って住むようになった経緯については,「旭川・アイヌ民族の近現代史」を読みなおしてみることにしようと思う.こちらは「記録」的で生活感(リアリティ)がないんだよねえ.