2013年8月31日土曜日

「…ゲン」その後.

 
「はだしのゲン」の売り上げが伸びているとか.
なんだかなあ….子どもに読ませたい本なら,もっといろいろあると思うがなあ.

てなことで,サーフィンしてたら,いまだに閲覧制限支持(というよりは焚書的だが)のマスコミ関係者が多いことに驚かされる.色分けできるね.
相手の言い分など聞かずに「見せるな」という単純な論調がほとんどだ.
主な論理は,「首切り」や「強姦」など子どもに見せたくないシーンがあるので「制限」せよというもの.教育的配慮だと(「作品としては稚拙だから,ほっとけ」というのもあった.それはそうかもしれない).
主たるテーマの「原爆」や「戦争」そのものについての是非はない.ウソを書いてるとかもない.

政府の政策に反対のデモをしているのに,道路交通法で逮捕するようなものですね.
同じ論理でたくさんの本が「禁書」になってきた歴史に興味があるものとしては,見たくないという人に強制的に見せたり,見たいという人から見る自由を奪うのは,生理的に拒否感が先に出てしまう.

首切りといえば,我が母校(母校とはいいたくない学校ではあるが)には,「中国人の首を切ってきた」というのが脅し文句の体育凶師(剣道専門)がいました.ほかにも,体格がいいのに柔道部に入らない学生を相手に,授業中に絞め技のデモと称して「落とす」ので有名な体育恐師も居ました(私も危うくやられかけた).まあ,とんでもない高校だった訳ですね.

日本では,敗戦後何十年経っても,そういう連中が野放しになっていたわけです.
そのくせ進学校なんだから,わけがわからない.理科教師も?な連中ばかりでした.正確には「受験理科教師」なんだから.公式と穴埋め問題しか知らない(^^;.
かれらのおかげで,理科大好き少年だった私は,しばらくの間,生物・化学・物理が大嫌いになってしまった.地球と星だけは相変わらず好きでしたが(^^;.
話がずれた(^^;

首切りや強姦などは,実際にあったし,もっと非道い人体実験などもあった.それには日本兵も日本の科学者も関係していたわけです.
しかし,平和憲法のおかげで,敗戦以後,日本人は海外でそのようなことをした歴史はない.
事実を隠せば,それを見たがる人がでてきて当然.みんな見よう.誰かが覆い隠そうとしているものを.そこには真実がある.
てか.(^^;
 

2013年8月28日水曜日

宮武外骨伝

 
ただいま読書中.

慶応三(≒1867)年十二月二十五日:宮武亀四郎,誕生.後に「宮武外骨」を名乗る.
その前年,親幕派・孝明天皇急死(三十六才):岩倉具視による毒殺説流れる.

翌慶応四年三月十四日:睦仁(むつひと:後の明治天皇)「五箇条の誓文」を発す.
同年九月八日:明治と改元.

明治22(1889)年2月11日:大日本帝国憲法,公布.
「大日本帝国憲法」は「五箇条の誓文」を裏切り,薩長閥のための憲法でしかなかった.
国民は憲法の中身を知らず,マスコミは批判を忘れて絶賛した.

外骨は,薩長閥の官僚,マスコミに愛想を尽かし,以後,叛骨・反権力の人として著述に励む.
筆禍による入獄四回,罰金・発禁など二十九回におよぶ.

「蝦夷地質学・明治編」の背景である.

    
 

2013年8月22日木曜日

勉強中

 
蝦夷地質学」続編のために,近現代史を勉強中.
岩波新書の「シリーズ日本近現代史」①~⑩を読みなおしている.少なくともシリーズ前半数冊は読んだはずなのに,ほとんど憶えていないのが悲しい((--;).
    

なぜか,昔読んだSFを思いだす.
確か,宇宙を漂流するアストロノートが事故で頭を怪我をし,そのおかげでたった一冊あった本を毎回新鮮な気持ちで読めるようになったという話だ.そう,彼は短期の記憶しか保てなくなったのだ.
そのうち,そうなっちゃうのかなあ…((--;)

それはさておき,このシリーズの記述が正しいとすれば(たぶん正しいのだろうけど),このところの中韓の言い分はまったく正しいことになる.日本が非道をおこなったのだ.日本がというよりは,天皇を看板に頂いた薩長土肥・野合集団がといったほうが正確なのだろうけど.
ただし,アンパンマンとばいきんまんみたいな単純な関係ではない.

当時の世界情勢を考えれば,欧米がアジアの植民地化を進めていることに恐怖した日本が,追い詰められた結果,欧米の論理を身につけて(そのため,欧米は日本をアジアのなかで唯一欧米諸国と同等の国と認めた:世界戦略に組み入れた),“脱亜”した,せざるを得なかったといえる.
だからといって,中国・朝鮮半島,東南アジアに対して「やった」ことが正当化できるわけではないが.
欧米に対してやったことは,非難される筋合いではないような気がする(マズイかな?この発言(^^;)

(いってみれば,毎回毎回ばいきんまんをそそのかしているドキンちゃんが欧米だったのね)

さて,そんな世相を背景として,蝦夷地質学はいかなる運命をたどったのか.
どう展開するか方針を固めなきゃ.
 

2013年8月3日土曜日

人類進化の神話

 
エルドリッジ, N.・タッターソル, I.(1982)「人類進化の神話(浦本昌紀,1986訳)」を読んだ.
古書店から入手後,かなり長期間,積ん読状態だったヤツ.

断続平衡説の解説かと思っていたら,確かにそうなんだが,表題通り「人類進化」の話だった.
人類進化の話としては面白いが,そのせいで,底流にある「断続平衡説」がわかりづらくなってるような気がする.
断続平衡説の話をすればいいのに.

また,人類進化の話は,新しい標本が見つかると,それまでとはまったく話が変わったりするので,こんな古いデータではあまり意味が無いのでは….題材がマズイと思う.
やっぱり,断続平衡説の話をすればよいのにと思う.

よくわからないのが,共著者の「タッターソル, I.」.日本訳版には共著者としてでているのに,原著にはない.いったいどういう役割なんだろう.
不思議な本.まあ,ダーウィニズムをバッサリ切っているのは,面白いですが.