久保寺逸彦「アイヌの神謡」に目を通していたら,ある一文が目にとまりました.
「ウポポの中で、最もポピユラーで各部落で謡われ、曲調も、土地によって種々違っているものに「Optateshke purpurke」云々というものがある。私は、これを胆振幌別、日高平取、石狩近文、北見美幌、樺太落帆等で録音したが、随分ヴァラエティに富んでいる。」
非常に残念なことに,この「Optateshke purpurke」のウポポは内容が示されていません.また,「随分ヴァラエティに富んでいる」としていますが,そのバリエーションもまったく示されていません.厚さ3cmもある本なのに.アイヌ文化研究者ってのは,こういうのが多い様に感じるね.裏付けになるような肝心なことは書いていない.言ったモン勝ちの世界だね.そしてそれが,古典的研究として金科玉条になる….
こうなったら,「近文アイヌのウポポ(神前に捧げる祭詞)にオプタテシケ,プウルケ,プウルケの祭文がある.」(近江,1931)を再検証する必要があるなあ.ほとんど不可能だろうけれど.
最低でも,知里真志保の「アイヌ民俗資料」を確認する必要があるなあ.入手不可能なので,図書館に行ってくるかあ.自転車が使える季節になったし.
でも,自転車ひき逃げ事件が連続して起きてるので,自転車族には辛い時期だなあ….
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