2007年8月10日金曜日

由良勇さん

 先日,市内の本屋をぶらついているときに,「上川郡内 石狩川本支流 アイヌ語地名解」という本をみつけました.最近はやりの自費出版・アイヌ語地名解の一種かなと思い,手に取ってみると「北海道出版企画センター」の本でした.それにしては構成が素人っぽいなあと思いながら,眺めていたら「参考文献」欄に「アイヌ語地名と伝説の岩」(由良勇著)があがっているではありませんか.

 8/4付けで,「忠別太の大番屋」について「旭川市史」・「新旭川市史」の記述をまとめておきましたが,念のためと「忠別太」・「大番屋」でグーグルと,この本に「記述がある」と出てきます.しかし,その出版社が聞いたことのない会社だったので,入手を保留にしておいたものです.もちろんAmazonなどでは扱っていませんでした.
 もしかしたら,入手可能なものなのかも知れません.
 さっそく,そこの本屋で調べてもらいましたが,通常のルートにはないという回答でした.そこで,市内最大手の書店に,Faxにて「書籍検索」の依頼を入れておくことにしました.回答はやはり「通常のルートにはなく,取り扱っていない」ということでしたが,その後がラッキーでした.市内に「マルヨシ印刷」という会社があり,そこに「その本の在庫があるらしい」というのです.
 一呼吸おいて,「マルヨシ印刷」に電話をしました.
 落ち着いた声の女性がでたので,「由良勇さんの著作について聞きたい」と訊ねると,「では,本人に代わります」.

 「エッ!..本人って!!」(いやあ.びっくりした)

 予期せぬ本人の登場に,かなり戸惑ってしまいましたが,首尾よく入手することができそうです.振込用紙同封で郵送するので送金してくれとのことでした.
 チョットお話ししたかったのですが,やっぱり動揺してて,本の購入についてしか話せませんでした.縁があればまたお会いできるでしょう.

 想像ですが,たぶん,由良勇さんは在野の郷土史家で,成果を自分の会社から自費出版していたのでしょう.最初に出てきた「上川郡内 石狩川本支流 アイヌ語地名解」はやはり「マルヨシ印刷」で,自分で編集して印刷したもののようですが,流通だけは「北海道出版企画センター」でやっているのでしょう.だから,市内の本屋にも置いてあったというわけですね.

4 件のコメント:

hiro さんのコメント...

初めまして。僕はマルヨシ印刷に行きこの本を手に入れてきました。そこで非売品という神居古丹に焦点を絞ったアイヌ語地名30という本を頂きました。写真を重視した作りで感激でした。

ボレアロプーさん さんのコメント...

コメントありがとうございます.
旭川という町は(官民ともに),自分の歴史に関して冷淡だなという気がしてますが,こういう人が存在するというのは感激ですよね.

匿名 さんのコメント...

はじめまして、由良勇の孫です。
祖父の著書についてお話していただきありがとうございます。
先日他界してしまいましたが、
著書は今も旭川では扱っております。
今後ともどうぞよろしくお願いします。

ボレアロプーさん さんのコメント...

コメント,ありがとうございました.
お亡くなりになりましたか.残念です.