2011年12月19日月曜日

「放散虫」について(放散虫とはなんなのか;生命史の中の「放散虫」)

・生命史の中の「放散虫」
地表に生態系ができて,“地球”が成立してから,約五億五千万年.それからのすべての時代の「放散虫」についての説明はできません(わたしにはそんな能力はない&そんなことは求められていないだろうから).

そこで,「地質標本館」の展示から:聴きたい(と思われる)ことに関係する部分についてだけ…

(その前に)
日本にも,昔は「地質調査所」があったんですが,いまはもうありません.地質調査所の業績を中心に展示していたのが「地質標本館」>所管が配置換えになって,つくば市にまだ存在しているはず.

地下資源は「国の基礎」のはずで,その開発及びその技術者の養成は,重要事項だったはず(その点,明治の政治家は偉かった).当時の子どもたちは,現在の大人より「岩石・鉱物」・「化石」(自然全般も含めて)について,よく知っていた.

だが,「海外から安い資源を買ってくれば良い」・「技術者・学者養成も必要ない」という,浅はかな考えが“指導者”の間に蔓延し,日本の大学からは「地質学教室」が消え,地質調査所もなくなった.
そんなんだから,自然災害を警告する(できる)人が減り,市民も「ま,大丈夫だろ」と根拠もなく考えるようになってしまったんと違う?(政府や企業のいうことを「信じていたのに」と,逆ギレする人がいるけど,「警告する人」は「づーっ」といましたよ)

最近は,農業も漁業もいらないという考えの“指導者”が増えているみたいですね>TPP


(それはともかく)
・地質調査所発行「地質ニュース」1997.6
http://www.gsj.jp/Pub/News/n_index/index.html から「1997」年を選び,さらに「6月号/No.514」を選ぶと,ダウンロードできます.

>中に,地質標本館で「付加体の形成と放散虫化石」という展示を始めたというニュースが載っている.
●「ジュラ紀付加体の海洋プレート復元と放散虫化石」(原著者の著作権保護のため「低解像度」にしてあります;以下おなじ)
この図版は,著者である利光誠一さんから上記ニュースと一緒にいただいたもの
>左に地質時代が書いてある:ペルム紀(古生代の最後の時代),三畳紀,ジュラ紀>この上が白亜紀になる
・左側:放散虫化石の電子顕微鏡写真がある>だいたい,写真の位置とでてくる時代が一致している
>上川盆地の××××山(実名削除)のチャートを溶かせば,たぶん,一番上の方にならんでいる放散虫がでてくるでしょう.

●「放散虫の模型の立体写真」>立体視ができる

●「ジュラ紀放散虫化石層序」:本文中のより正確で詳細な部分(「展示」とは性格が異なる).
22: Cinguloturris carpatica:左上ジュラ紀中期の終わりころ~白亜紀の始めころ
21: Stylocapsa(?) spiralis ::一番右;中期ジュラ紀の終わり
20: Tricolocapsa conexa :右から三番目;中期ジュラ紀の中後期
19: Tricolocapsa tetragona :表にはない
18: Tricolocapsa plicarum :右から4番目

>こういったものが,産出していることが確認されている.
>逆に言えば,これらの化石が産出すれば,その時代がわかる.

さて,なぜこのような展示を「地質標本館」でやるのか.
>べつに「放散虫化石」を見せたいからではない

展示の表題「付加体の形成と」付加体とはなにか…
>これが,チャートの存在と関係してくる.

それを説明する前に,PTについて,おさらいをしておきます.

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