2011年12月14日水曜日

「放散虫」について(放散虫とはなんなのか;微化石としての「放散虫」)

●放散虫とはなんなのか
・微化石としての「放散虫」

a)「主な海生微化石群の生息時代」(from Haq, B. U. and Boersma, A., 1978):配布したのは日本語化したもの.

・縦に「地質時代」>横にいろいろな「微化石」:つまり>どの時代の地層から「どんな微化石がでるか」を表したもの.

・「微化石の種類」>なんだかわからないものもありますが,大部分は単細胞生物です.
 >「微化石」の意味は,単に「顕微鏡サイズ」を意味しているだけであって,「生物としての分類」には,関係がない(「示準化石」として扱う場合,じつは「生物ですら,なくっても」かまわない).

しかし,そういう「実用的」なところを離れて眺めれば…,
1)簡単に言えば,岩石の中には,こんなにも「生命の痕跡」がある
2)「放散虫」を含めて,多くの微生物は,古生代の始めからいて,(地球上の生命として)われわれの大先輩にあたる(「『ヒト』なんて最近生えた『カビ』のようなもの…」って,「カビ」も立派な大先輩です(^^;).

・メジャーなもの
・「放散虫」,「珪藻」,「有孔虫」,「石灰質超微プランクトン」
>「有孔虫」,「石灰質超微プランクトン」は,骨格がCaCO3=炭酸カルシウム=石灰からできている
>「放散虫」,「珪藻」は,骨格がSiO2=シリカ=ガラス質骨格からできている

b)「主な微化石=微生物」:四大微化石
・並べ方に意味があります
上二つ:珪質微化石,下二つ:石灰質微化石
右二つ:大きい(0.1~0.4mm),「石灰質ナノプランクトン」は:小さい(0.02~0.04)>珪藻は,大きいものは放散虫・有孔虫に匹敵するぐらい>大部分は「石灰質ナノプランクトン」と「放散虫・有孔虫」の間くらいの大きさ.

大きいものは,筆などで「拾い出す」ことが可能(昔は,トラの髭で釣ったとか)>「石灰質ナノプランクトン」は不可能.

・いずれにしても,非常に「美しい」もの
学生時代(大学院):処理し終わった微化石のプレパラートを,顕微鏡で,一晩中眺めていても,飽きなかった.
なにを?>地層の中での「化石の分布」,「種類」を調査>それがなにを意味するか

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