2019年6月28日金曜日

北海道地質学史に関する文献集(26)

 
鈴木 理(2014~2015)日本地質学の軌跡

 鈴木(2014~2015)は「日本地質学の軌跡」という表題で,地質調査所と地質学に関する歴史を,地質学者の生き様や学者層の拡大に注目しながら,26回にまとめるという予定で連載を開始した.しかし,2015年の第6話にとどまったまま,以降は未発表のままである.

第1話:和田維四郎と小藤文次郎:14歳,運命の外国語選択
第2話:和田維四郎と小藤文次郎:東京大学地質学専攻と内務省地質課の誕生.
第3話:原田豊吉:帝国大学理科大学と農商務省地質局の星.
第4話:巨智部忠承と神保小虎:日清戦争と地質学.
第5話:高峰譲吉と高山甚太郎:地質調査所からの広がり.
第6話:井上禧之助と小川琢治:日露戦争下の地質調査.


 たしかに,数人の地質学者について詳細にその人生に迫っている.しかし,表題が「日本地質学の軌跡」というわりには,東大と地質調査所の歴史ばかり目立つのは,まだ6話しか進んでいないからだろうか.それとも,日本の地質学といえば,東大と(国立)地質調査所しかないと考えているのだろうか.残念だが,北海道の地質学の話は出て来そうもない.

 

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