2010年7月20日火曜日

ザ・コーヴ+β

 
 びっくりしました.

 前回,「ザ・コーヴ+α」で,わたしがつたない言葉で,「江戸時代に鎖国した日本人は“フラスコの中の生態系”」また,「欧米流の「徹底的に利用する!」」というふうに表現していましたが,これを正式に歴史学的に表現している書物に出会ってしまいました.

 それは,川勝平太「文明の海洋史観」(中公叢書)です.

       


 まだ,「序」しか読んでませんけどね.

 まったく別な興味から,自分の歴史観の再構築をと思い,あちこちさぐっていて,偶然にであったものです.

 そこには,江戸時代の日本がおこした「勤勉革命は資本節約・労働集約型の生産革命」であり,ヨーロッパの場合の「産業革命は資本集約・労働節約型の生産革命」である,とされています.

 わたしが漠然と感じていたことを,歴史学者の言葉でいうと,こうなるのね.
 そして,「産業革命は資本集約型であり,大量の石炭を費消するエネルギー資源浪費型の産業革命であった」,「フロンティア開拓の美名のもとに自然破壊を進行させたのである」そうな.
 一方,「勤勉革命は,資本を節約し,資源をリサイクルすることに工夫をこらした産業革命である」としています.

 そういう中でできあがったのが,イザベラ・バードが書き残した箱庭のような日本の風景でした.
 う〜〜ん.納得.

      


 「歴史(学)」は事実の羅列だけで,その事実にさえ「ウソ」がたくさん混じってると認識していましたが,そうじゃない考えの人たちもいたようです.
 歴史がモデル化できれば,歴史の流れが理解でき,未来についての予測も可能になるかもしれない.

 さて,続きを読んでみよう.
 

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