ハリーポッターの魔法呪文
映画「ハリーポッター」を見ていて,ここに出てくる魔法の呪文は,ひょっとしてラテン語もしくはラテン語に近い言葉ではと思い,調べてみました.
なお,呪文そのものはWikipediaにでているものを利用しています.ただし,表記はカタカナ言葉になっていますので,アルファベット表記を優先しています.
=== C ===
Cave inimicum(カーベ イニミカム)「敵を警戒せよ」:第7巻で、ハリー、ロン、ハーマイオニーがキャンプを張る時に使用した防衛呪文の1つ。
Caveは,たぶんラテン語のcaveaのこと.
caveaはもちろん,英語のcaveの語源で「穴」を意味しますが,この場合は「巣穴(=避難所)」のことでしょう.この動詞はcavo=「掘り抜く,穴を開ける」.inimicumは,ラテン語のinimicusだと思われます.このただし,発音は「イニミークス」この意味は「敵性の,有害な」など.
そうすると,意味は「有害な穴」ということになりますか.たぶん,“敵意をもったものに対する避難所 or 敵にとって有害な穴”というような意味なんでしょう.
採用されている日本語訳は,意訳でしょうね.
Cistem Aperio(システム・アペーリオ)「箱よ、開け」:『秘密の部屋』で登場。「リドルの日記」に登場した過去の記憶の中で、アラゴグを隠してあった箱を開けるためにリドルが使用した。
Cistemは,たぶんラテン語のcista.
cistaは「箱,棚」の意.元はギリシャ語の[κίστη (ciste)].英語のchestの語源なんだろうと思います.chestは「胸」の意で使われていますが,元の意味はやはり「籠,箱」.胸は心臓や肺が収められた“箱”ということですかね.Aperioも,たぶんラテン語のaperio.
その意味は「明らかにする,曝す;(閉じられていたものを)開ける;開く,(年が)開ける」など.
つまり,「箱よ,開け」ですね.
なお,Cistemはラテン語風に発音すれば「キステム」です.
Colloportus(コロポータス)「扉よくっつけ」:扉を完全に閉鎖する。
Colloportusは,たぶんギリシャ語の[κολλοπόω (collopoo)]から造った言葉ですね.[κολλοπόω]は,「膠で貼り合わせる」という意味.
「扉」に関わる意味は見いだせません.単に「くっつけ!」ですね.
Confringo(コンフリンゴ)「爆発せよ」:対象物を爆発させる。第7巻でハリーが使用。
Confringoは,ラテン語そのままで,意味は「粉々に粉砕する,破壊する」.和訳「爆発せよ」は強調したのでしょう.
Confundo(コンファンド)「錯乱せよ」:「錯乱呪文」。対象を錯乱させる[9]。映画『謎のプリンス』では呪文名が「コンファンダス」となっている。
Confundoは,ラテン語の動詞で「混ぜる」の意.それから「混乱させる」という意味が派生したようです.
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