2019年3月24日日曜日

北海道地質学史に関する文献集(07)

 
日本工学会(1930)明治工業史:機械・地学編.

 日本工学会がまとめた明治工業史の「地学編」.そのまま地質学史として読むことが可能.章立ては以下の通り.

第一章 地質調査事業
 第一節 地質調査事業の萌芽(自明治初年至同十八年)
 第二節 地質調査事業の發達(自明治十八年至同二十五年)
 第三節 地質調査事業の進歩(自明治二十五年至同四十五年)
第二章 地質調査の効果
 第一節 地質調査
 第二節 土性調査
 第三節 鑛床調査
 第四節 炭田調査
 第五節 油田調査
 第六節 非金属鑛物調査(石油石炭を除く)
第三章 調査機関
 第一節 地質調査所
 第二節 文書
 第三節 北海道
 第四節 琉球
 第五節 臺灣
 第六節 樺太
 第七節 朝鮮
第四章 大學及び學會
 第一節 東京帝國大學
 第二節 東北帝國大學理科大学
 第三節 地質學社
 第四節 地學社
 第五節 東京地學協會
 第六節 東京地質學會

 1930年発行らしく,江戸末期の幕府による調査を「極めて幼稚」であるとし,ブレークとパンペリーの調査についてのみ記している.明治以降の記述に関しては詳細である.発行された地質図については詳細なリストが載せられている.
 もちろん北海道の地質調査史としては,部分的にしかあてはまらない.三章三節の「北海道」は重要である.
 四章三節は,ライマンとその弟子たちの創った学会であり,日本における最初の学会組織である.

 文献リストはない.
 

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