前出の多羅尾忠郎・編「北海道鉱山略記」の
鑛業畧沿革・舊記には,次のような記述があります.
○仝年幕府始メテ釧路オソツナイ石炭ヲ掘採シ幾クモナクシテ止ム 上記「仝年」とは安政三年のことです.
「蝦夷地,最初の炭鉱 pt. 1」に引用した児玉清臣「石炭の技術史」にある記述と内容は一緒ですが,表現が微妙に異なります.これは児玉の編集によるものか,あるいは引用元が異なるのか,はわかりませんが,二者とも元々は「開拓使事業報告」を引用文献にあげていますので,多分そうなのでしょう.
「開拓使事業報告」は存在がわかりません.
たぶん,道庁赤レンガあたりに所蔵されているのでしょうけれど,見せてもらえるとも思えないので,このあたりが限界ですかね.
なお,「石炭の名前」に関係してきますが,多羅尾は「煤田」と「石炭」を使用しています.「炭田」と「煤炭」は見あたりません.
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