2011年8月17日水曜日
ギリシャ語・ラテン語のお勉強 pt. II
引きつづき,ギリシャ語・ラテン語のお勉強中((^^;).
なんとなく,どこに問題があるかがわかってきました.
って,いうか,問題だらけですね.
第一の問題は,「ギリシャ語・ラテン語」は語尾変化が著しいのにもかかわらず,辞典には,それが明記されていないこと.変化形語尾の説明(項目)が「辞典」に載っていることがないこと.です.
わかるわきゃあ,ないよな.
定本といわれる「ギリシャ語辞典」・「ラテン語辞典」のオンライン版を入手しましたけど,かなり「トホホ」状態.なぜかというと,まあ,「時代遅れの代物」と,いったほうがいいだろうとおもいます.
と,いってしまえば,このオンライン版をつくって無償で提供している人(々)に申し訳ないですけどね.
原本が,辞典にありがちな「省略だらけ」のため,せっかくテキスト化されていても,「検索」に耐えない.
ギリシャ文字が「テキスト」ではなく,外字?もしくはグラフィックでつくられているために,ギリシャ文字での検索ができない.
根本的な問題は,元が「希-英辞典」だということもあると思いますね(勝手に記述を変えるわけにもいかないですからね).
ギリシャ語を,英語を介して理解することが適切といえるのかどうかという根本問題もあるとおもいます.
といって,「希-和辞典」「羅-和辞典」といえば,(値段が)バカ高い(Greek-English or Latin-Englishと比べたら数倍から十数倍もする.内容は…(--;)割に,お笑いのような辞典(失礼.「わたしの目的に関しては」という限定ということにしといてください)は,これ以上購入する気にならない.だいたい,記述が矛盾だらけですし….
もちろん,PC上で動く「希-和辞典」なんてのは存在していないです.日本という国の語学のレベルの問題です.これまでの「感じ」では,「希-羅-和」というのは非常に相性がいいんではないのか」という気がしています.「和」というよりは「漢字」との相性ですかね.
早急に必要なのは,「希-羅-和辞典」ですね.
じゃあ,文法書でも読んでみようか」ということになりますが,ここが第二の問題.
第二の問題は,まともな教科書がないこと(文学書解読とか,現代ギリシャ語会話については,関係ないので評価できませんし,していません.).
独学者にとっては,「辞典の引き方」から書いてないと,独学が始まらない.もちろん,教科書を読み始めることもできない(そういう意味では,「本当の入門書*1」というのは,これまで存在していなかったのだろうとおもいます).
辞典の引き方は辞典を見ろといわれそうですが,「引き方」が書いてある辞典はないです.みな,ある程度「ギリシャ語」・「ラテン語」がわかっている人を前提としています.
基本的なところで,文法書は「文学書の解読」が前提ですから,そういう仕様になっている.名詞の構造とか形容詞の構造とか,あるにはありますが,いくつかのパタンが示されているだけで,のこりは巻末の表で…と,なっているのが普通です.しかし,十分な量の例が載ってるわけではないので,これで調べるのは「徒労」に近い.
具体的な単語の変化について確認したくても,だいたい,どうにもならない,
単構造語についても,こんなもんですから,学名に多い「複合語(合成語)」については,まったく手に負えないです.
結局,今つくっている「学名語源辞典(希-羅-和辞典)」を整備してゆくという方法しかないみたいです.
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*1:植田かおり「古典ギリシャ語のしくみ」,小倉博行「ラテン語のしくみ」が,かなりこれに近いです.これを読んで,初めて,文法書に書かれていることが頭に入り始めた.もちろん,基礎の基礎なので,これを読んだからといって「ギ語・ラ語」がわかるわけではありませんので,念のため.
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