2010年8月15日日曜日
リンク
ごくまれにですが,それまでなんの関係もないと思い込んでいた複数の事項が,ある日突然リンクして,「ああ,そういうことだったのか」とふしぎに思いつつも,納得することがあります.
そんな例を一つ.
たとえば,「海洋史観」を身につけようと,彷徨している最中に,見つけた本一冊.
村井章介「海からみた戦国日本=列島史から世界史へ=」(ちくま新書127)
個人的な興味で調べている「アイヌ史」と「石見銀山」が一つの本に載っているというのは,はじめてのことです.
日本海を内海とした交流・物流の視点から見る「コシャマインの戦い」.
石見銀山の「起承」.
銀山革命と世界史.
ただ,残念なことは,この本は,どうやら歴史をよく知っている人のためのようで,ダイジェスト版にしか見えません.書いていないことが多すぎるような気がします.
もちろん,わかっていないことも多すぎるのでしょうけどね.
アイヌ民族の成立と世界史がどうかかわっているのか.北方世界の交流と物流.
たしか,むかし,函館で「学芸職員研修会」をやったときに,「館」の発掘の話があったと記憶します.当時は,発掘が進んでいるというような,現状報告に近いものだったかとおもいますが,少しリアルになったような,まだまだ,霧の中のような….
石見銀山の話もそうです.
たんに掘り出した銀鉱石を朝鮮半島へ運び出すだけだったものが,朝鮮半島にあった銀製錬の技術が日本に渡ったことで,石見銀山に革命が起き,世界の銀の1/3を産するほどになる.たぶん,そこで活躍したであろう「倭寇」.
でも,まだわからないことのほうが多すぎる.
たとえば,石見銀山よりはるか以前からあった「対馬銀山」の位置づけはどうなっているのか.
そこでおこなわれていた「鉱山技術」・「冶金技術」は…?.
謎解きは,まだまだ続く.
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