2015年9月9日水曜日

「北海道鑛山畧記」:(五)金銀銅鉛の「ユーナイ銀銅鑛」

ユーナイ銅銀鑛

(鑛山地名)
後志國ヨイチ郡オキ村ユーナイ字ユノサワ*1
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*1:後志國ヨイチ郡オキ村ユーナイ字ユノサワ:後志国余市郡沖村湯内字湯の沢(現:後志国余市郡余市町豊浜町);同鉱山は住友金属鉱山が経営する「余市鉱山」と場所的にはほぼ一致するが,沿革(古平および幌武意図幅)は一致しない.調査を要する.
**Webページ「余市町でおこったこんな話・その74:余市鉱山のにぎわい」によれば,「ユーナイ銅銀鑛」は「余市鉱山湯内鉱区」の前身である.


(鑛山實況)
明治十六年六月「ユーナイ」の人・中村留吉,仝村「ユノサワ」の小川に至り漁撈の際,山谷の間にて光ある石を發見し,金類ならんと之を携へ歸り,仝年中其道に達する人に依頼し,取調しに銀銅鑛ならんとの評あり.依りて仝村住・竹内孫兵衛・小黒喜三治*1,小樽の人・大竹作右衛門*2と共に試掘を出願し,同二十一年一月許可を受け試掘をなせり.後望を嘱すべきを以て,同二十二年四月に至り借區,開坑す.
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*1:竹内孫兵衛・小黒喜三治:不詳.
*2:大竹作右衛門:不詳.旧・会津藩士らしい.足跡は小樽のみならず,小平蘂川での石炭調査,岩内町での牧場経営などもあるらしい(調査中).
 

 

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