2014年8月24日日曜日

ハリー・ポッターの魔法呪文 =I=


=== I ===

Immobulus(イモビラス)「動くな」:
『秘密の部屋』で登場。闇の魔術に対する防衛術の授業でハーマイオニーが使用し、ピクシー妖精の動きを止めた。 原作では縛り呪文を使っている。『アズカバンの囚人』にて、スネイプが暴れ柳を止める際にも使用した。

Immobulusは,たぶんラテン語のimmobilis=「不動の」.
もちろん,英語のimmobileはこれが語源.


Impedimenta(インペディメンタ)「妨害せよ」:
対象を妨害し、その人物の動作を遅延・一時停止させる。相手を吹き飛ばすことも可能。

Impedimenta は,たぶん,ラテン語のimpedimentum(=妨害).
英語のimpedimentはこれが語源.


Impervius(インパービアス)「防水せよ」:
水をはじくことができる。第7巻でハーマイオニーが「防水・防火せよ」と唱えていることから防火の効果もある模様。

Imperviusは,ラテン語のimpervius(=通過できない;越せない)そのもの.
「防水,防火」ではありませんね.
英語のimperviousはこれが語源です.


Incarcerous(インカーセラス)「縛れ」:
対象にロープを巻きつけ、縛り上げる。対象の首にロープを巻きつけ、窒息に至らしめることも可能。

Incarcerous は,たぶんラテン語のincarcero(=投獄する,拘束する)からの造語.
「縛れ」というのは,意訳でしょうね.
英語のincarcerateはこれが語源.


Incendio(インセンディオ)「燃えよ」:
対象を炎上させる。煙突飛行粉にもこの呪文が使われている。反対呪文は「アグアメンティ」。

Incendioは,たぶん,ラテン語のincendo(=燃やす)からの造語.
ちなみに,英語のincenseは「お香;香を焚く」ですが,もともとは“なにかを燃やす”意味で,ラテン語を語源としているようです.
 

2014年8月23日土曜日

ハリー・ポッターの魔法呪文 =H=


=== H ===

Harmonia Nectere Passus(ハーモニア・ネクテレ・パサス)「そのもとに還れ」:
『謎のプリンス』で登場。「姿をくらますキャビネット」に入れた物を、対になっているキャビネットへ送る呪文。

Harmonia は,語源のギリシャ語ἁρμονίαでは「連結すること,締めること」の意味ですが,ラテン語のharmoniaでは「メロディ,調和」などの意味になります.
Nectere は,たぶん,ラテン語のnecto .意味は「結びつける;束縛する;貼る」など
Passus は不詳.ラテン語のpassusは「広がった」という意味か,もしくは「歩幅,歩調」なんですが….

強引に解釈すると「(二つのキャビネットを)調和させ,結びつけよ」ということでしょうかね.


Homenum Revelio(ホメナム レベリオ)「人現れよ」:
隠れている人間の存在を知ることができる。第7巻でラブグッド家を訪れたトラバースが、ハリーの存在を調べるために使用した。この時、ハリーは「何かが自分の上にスーッと低く飛んできて、その影の中にハリーの体を取り込むような奇妙な感じがした」らしい。

Homenum は,たぶん,homo(=ヒト)からの造語.
homoはもちろん,Homo sapiensのhomo.
ちなみに,ホモ・セクシュアルのホモはギリシャ語のομος (homos)=「まったく同一の,普通の,共有の」が語源です(学生さんに,ホモ・サピエンスを説明する時の定番ギャグ(^^;).

Revelio は,これもたぶん,ラテン語のrevelo(=現れる,明らかにする)からの造語.

2014年8月21日木曜日

ハリー・ポッターの魔法呪文 =G=


=== G ===

Geminio(ジェミニオ)「そっくり」:
対象のダミーを作る。第7巻で、グリンゴッツ魔法銀行にあるレストレンジ家の金庫に「双子の呪文」が施されていたが、効果から恐らくこの呪文と同一のものと思われる。

Geminio は,たぶん,ラテン語のgeminus(=「双子の;対の;類似の」)からの造語でしょう.


Glisseo(グリセオ)「滑れ」:
第7巻でハーマイオニーが使用。足下の階段が滑り台に変化した。

Glisseoは不詳.
語源はたぶん,フランス語のglisser(=滑る,滑走する).
 

2014年8月18日月曜日

ハリー・ポッターの魔法呪文 =F=

 
=== F ===

Ferula(フェルーラ)「巻け」:
対象に包帯を巻く。

Ferula は不詳.
ラテン語のferulaは「茴香(ウイキョウ)」のこと.薬草としても使われるといいますから,「巻け」ではなく,「治療」を意味してるのかも.
でも,ウイキョウは「整腸,健胃剤」…?


Finito Incantatem(フィニート・インカンターテム)「呪文よ終われ」:
呪文そのものを終わらせる。短縮系の「フィニート(終われ)」だけでも同一の効果が得られる。

Finito は,たぶんラテン語のfinio=「制限する;決定する;終わらせる」.
だから,Finitoだけでも「終わらせる」になるんでしょう.
Incantatem は,たぶんラテン語のincantamentum(=魅力,魔法)のこと.
英語でも,incantationは「呪文,呪文を唱えること」ですね.enchantmentも同じ言葉.


Flagrate(フラグレート)「焼印」:
第5巻でハーマイオニーが使用。神秘部の扉に×印の焼印をつけた。

Flagrateは,ラテン語のflagroですかね.
意味は「燃え立つ,燃え上がる;燃える」など.ちょっと,ニュアンスが違いますね.


Furnuculus(ファーナンキュラス)「鼻呪い」:
第4巻でハリーが使用。ハリーはドラコにかけようとするが、ドラコの「歯呪い」の光線とぶつかり、グレゴリー・ゴイルにかかってしまい、ゴイルの鼻に醜いできものが出来た。

Furnuculusは,たぶんfurnu-culusの合成語.furnu-は,もとはfurnusで,意味は「オーブン;パン屋」.-culusは「(その)小さなもの」を意味する接尾辞.つまり,“小さな火”を意味しているものと思われます.「鼻呪い」はヘン.
ファーナンキュラスは英語的発音.ラテン語風には「フルヌ-クルス」でしょうね.
 

2014年8月16日土曜日

ハリー・ポッターの魔法呪文 =E=


=== E ===

Enervate(エネルベート)「活きよ」:
失神した者の意識を回復させることができる。反対呪文は「ステューピファイ」。

Enervateは,不詳.
奇妙な言葉です.英語のenervateは「(人)から気力を奪う;(人)の力を弱める」という意味ですが,語源のラテン語でも,もちろん同じ意味.
どこでひっくり返っちまったんでしょうね.


Erecto(エレクト)「立て」:
対象を立たせる。第7巻でハーマイオニーが使用。

ラテン語の「立ちあげる;直立させる」はerigo.
この形容詞がerectus.直立猿人(Homo erectus)のerectusですね.これはもちろん,英語のerectの語源.
たぶん,このあたりから造語したものでしょう.


Evanesco(エバネスコ)「消えよ」:
物を消す。スネイプは「魔法薬学」の授業で、学生が失敗した魔法薬を消す為にこの呪文を多用していた。

Evanescoは,evanescoというラテン語.ただし,発音は「エー・ウァーネスコ」が近い.
意味はもちろん,「消える;去る」です.


Everte Statum(エヴァーテ・スタティム)「宙を踊れ」:
『秘密の部屋』で登場。決闘クラブでドラコがハリーに対して使用し、ハリーを吹き飛ばした。

Everteは,たぶんラテン語のeverto.
意味は「取り除く;排出する」.「宙を踊れ」は意訳でしょう.


Expecto patronum(エクスペクト・パトローナム)「守護霊よ来たれ」:
「守護霊の呪文」。守護霊を創り出す。守護霊は銀白色で半透明。形状は術者によって異なり、基本的には実在の動物だが、魔法生物になる者もいる。守護霊を出現させることで吸魂鬼を追い払うことができるほか、熟練者になると守護霊に伝言を託すことも可能。守護霊を創り出すためには幸福なことを思い浮かべる必要がある。そのため術者の精神状態や人間関係に影響されやすく、守護霊の形状が変化することもある。なお、ヴォルデモート及び死喰い人は、守護霊を出さないスネイプを除く。

Expecto は,ラテン語のexpecto.
意味は「期待する;予測する;希望する」など.
patronum は,ラテン語のpatronusもしくはpatrona.
意味はどちらも「守護者」で前者が男性形.後者が女性形です.
この呪文が,映画を見ていて「ん?ラテン語形の言葉かな?」と思った最初のもの.
今は死語になっちまいましたが,フイルムカメラのパトローネ(Patrone)はこれが語源ですね.日本にはドイツ語経由で入ってきましたからね.英語では(film) cartridge.アメリカ製のカメラなんて,使い物になりませんでしたからね.


Expelliarmus(エクスペリアームス)「武器よ去れ」:
「武装解除術」。紅の閃光を放ち、対象の持つ武器を強制的に吹き飛ばす。術者の力量次第では、武器を持つ人間も同時に吹き飛ばして気絶させたり、吹き飛ばした武器を自分の手元に来させ、自分のものにすることができる。ハリーが得意とする呪文のひとつ。第2巻ではセブルス・スネイプが「エクスペリアームズ」と唱えている文庫版では修正されている。映画では作品によって術の表現が変わっている。

Expelliarmusは,たぶんexpelli-armusという合成語.
ただし,ラテン語のarmusは「肩,肩甲骨」の意味で,「武器」の意味は無いようです.こちらはギリシャ語ἁρμός=「肩」が語源.
武器の意味を持つラテン語はarma.これが,armusに変化するという例は無いようです.

Expulso(エクスパルソ)「爆破」:
対象を爆破する。第7巻でアントニン・ドロホフが使用。

ラテン語のexpulso は「放逐する,除名する,免職する;排出する,駆除する;(弾丸などを)発射する」などの意味.「爆破」というよりは「あっちへ行ってしまえ」というような意味でしょうか.

2014年8月13日水曜日

ハリー・ポッターの魔法呪文 =D=

=== D ===

Defodio(デイフォディオ)「掘れ」:
第7巻でハーマイオニーが使用。穴掘り呪文。グリンゴッツ魔法銀行から脱出を図るドラゴンを助けた。

Defodioは,そのままラテン語のdefodioと思われます.意味は,やはり「掘る」
これは(たぶん)fodio=「掘る」の強調形だと思われます.
で,fodioしたものがfossa=「溝,掘,窩」で,知られたところでは「フォッサ・マグナ(Fossa Magna)=大地溝帯」なんかがありますね.
で,fossaから「掘り出されたもの」がfossilis=「化石」>英語になってfossilsです.


Deletrius(デリトリウス)「消えよ」:
第4巻でエイモス・ディゴリーが使用。直前呪文によって出現した「闇の印」を消去した。

Deletriusは不明.
ただし,ラテン語のdeleoは「消し去る,削除する」という動詞で,「破壊する;全滅させる」という意味もあります.たぶん,これからの造語でしょうね.


Densaugeo(デンソージオ)「歯呪い」:
第4巻でドラコが使用。ドラコはハリーにかけようとしたが、ハリーの「鼻呪い」の光線とぶつかり、ハーマイオニーにかかってしまう。その結果、ハーマイオニーの歯がリスの前歯のように伸びた。

Densaugeoは,たぶんdens augeo=「歯」+「大きくさせる」.


Deprimo(デプリモ)「沈め」:
第7巻でハーマイオニーが使用。ラブグッド家の2階の床にかけ、ラブグッド家を崩壊させた。

Deprimoは,そのまんまラテン語のdeprimoでしょう.
ただし発音は「デープリモー」ですが.意味は「押し下げる,沈める」.これから派生した形容詞がdepressus.もちろん,英語のdepressの語源.


Descendo(ディセンド)「落ちろ」:
対象を落下させる。7巻でロンが天井に向かって唱え、跳ね上げ式の梯子を下ろした。また、ビンセント・クラッブは物を積み上げた壁に向けてこの呪文を使い、壁を崩れ落とした。

Descendoは,ラテン語のdescendoそのものですね.意味は「降りる,下降する」.


Diffindo(ディフィンド)「裂けよ」:
対象を引き裂く。人体に行使した場合は対象の身体に切り傷を生じさせる。

Diffindoは,ラテン語のdiffindo.意味は「割る,開く」など.


Diminuendo(ディミヌエンド)「縮め」:
『不死鳥の騎士団』で登場。ナイジェルが死喰い人の模型人形に向かってこの呪文を使用し、人形を小さくした。

Diminuendo はラテン語のdeminutioでしょうね.意味は「和らげること,減らすこと」.
?なぜ《名詞》なんだろう.動詞はdeminuo=「小さくする,小さく切り刻む;減らす」….
もっと,まともな辞書が欲しい.(^^;


Duro(デューロ)「固まれ」:第7巻でハーマイオニーが使用。タペストリーを石に変えた。

Duro
は,ラテン語のduro.意味は「固める;固まる」.そのままですね.
 

2014年8月10日日曜日

ハリーポッターの魔法呪文 =C=

ハリーポッターの魔法呪文

映画「ハリーポッター」を見ていて,ここに出てくる魔法の呪文は,ひょっとしてラテン語もしくはラテン語に近い言葉ではと思い,調べてみました.
なお,呪文そのものはWikipediaにでているものを利用しています.ただし,表記はカタカナ言葉になっていますので,アルファベット表記を優先しています.

=== C ===

Cave inimicum(カーベ イニミカム)「敵を警戒せよ」:第7巻で、ハリー、ロン、ハーマイオニーがキャンプを張る時に使用した防衛呪文の1つ。

Caveは,たぶんラテン語のcaveaのこと.
caveaはもちろん,英語のcaveの語源で「穴」を意味しますが,この場合は「巣穴(=避難所)」のことでしょう.この動詞はcavo=「掘り抜く,穴を開ける」.
inimicumは,ラテン語のinimicusだと思われます.このただし,発音は「イニミークス」この意味は「敵性の,有害な」など.
そうすると,意味は「有害な穴」ということになりますか.たぶん,“敵意をもったものに対する避難所 or 敵にとって有害な穴”というような意味なんでしょう.
採用されている日本語訳は,意訳でしょうね.


Cistem Aperio(システム・アペーリオ)「箱よ、開け」:『秘密の部屋』で登場。「リドルの日記」に登場した過去の記憶の中で、アラゴグを隠してあった箱を開けるためにリドルが使用した。

Cistemは,たぶんラテン語のcista.
cistaは「箱,棚」の意.元はギリシャ語の[κίστη (ciste)].英語のchestの語源なんだろうと思います.chestは「胸」の意で使われていますが,元の意味はやはり「籠,箱」.胸は心臓や肺が収められた“箱”ということですかね.
Aperioも,たぶんラテン語のaperio.
その意味は「明らかにする,曝す;(閉じられていたものを)開ける;開く,(年が)開ける」など.
つまり,「箱よ,開け」ですね.
なお,Cistemはラテン語風に発音すれば「キステム」です.


Colloportus(コロポータス)「扉よくっつけ」:扉を完全に閉鎖する。

Colloportusは,たぶんギリシャ語の[κολλοπόω (collopoo)]から造った言葉ですね.[κολλοπόω]は,「膠で貼り合わせる」という意味.
「扉」に関わる意味は見いだせません.単に「くっつけ!」ですね.


Confringo(コンフリンゴ)「爆発せよ」:対象物を爆発させる。第7巻でハリーが使用。

Confringoは,ラテン語そのままで,意味は「粉々に粉砕する,破壊する」.和訳「爆発せよ」は強調したのでしょう.


Confundo(コンファンド)「錯乱せよ」:「錯乱呪文」。対象を錯乱させる[9]。映画『謎のプリンス』では呪文名が「コンファンダス」となっている。

Confundoは,ラテン語の動詞で「混ぜる」の意.それから「混乱させる」という意味が派生したようです.

2014年8月8日金曜日

ハリーポッターの魔法呪文 ==B==

ハリーポッターの魔法呪文

映画「ハリーポッター」を見ていて,ここに出てくる魔法の呪文は,ひょっとしてラテン語もしくはラテン語に近い言葉ではと思い,調べてみました.
なお,呪文そのものはWikipediaにでているものを利用しています.ただし,表記はカタカナ言葉になっていますので,アルファベット表記を優先しています.

=== B ===

Bombarda(ボンバーダ)「砕けよ」:『アズカバンの囚人』で登場。シリウスを閉じ込めている牢を破壊するためにハーマイオニーが使用した呪文。

Bombardaは,たぶんラテン語のbombardoのこと.これは「爆撃する,砲撃する」の意.
と,辞書には載ってますが,たぶん違うかと.なぜなら,爆撃,砲撃なんてのは,ごく最近の技術ですから.
たぶん,元はbombusで,これはギリシャ語のβόμβοςからきたもの.意味は「ブンブンいうこと,ボンボンいうこと」.
ラテン語化したbombusは,「マルハナバチ」の属名ですね.
ちなみに,マルハナバチの英名はBumblebee=「バンブルビー」….そう,映画「トランスフォーマー」に出てきますね.(^^;


Bombarda Maxima(ボンバーダ・マキシマ)「完全粉砕せよ」:『不死鳥の騎士団』で登場。ドローレス・アンブリッジが「必要の部屋」に侵入しようとして使用した。

Bombardaは前出.
Maximaは,たぶんラテン語のmaximusのこと.maximusの意味は「最大の」
語尾-aはたぶん,Bombardaの語尾に合わせたのでしょう.
 

2014年8月7日木曜日

ハリーポッターの魔法呪文 ==A==

授業も終わって,羽を伸ばしてる最中.
といっても,懸案である蝦夷地質学にかかれるほど余裕があるわけではありません.まずは,体のメンテが必要なもので.(^^;
で,思いついたのがこれ.以下.

ハリーポッターの魔法呪文
映画「ハリーポッター」を見ていて,ここに出てくる魔法の呪文は,ひょっとしてラテン語もしくはラテン語に近い言葉ではと思い,調べてみました.
なお,呪文そのものはWikipediaにでているものを利用しています.ただし,表記はカタカナ言葉になっていますので,アルファベット表記を優先しています.

注:わたくしはラテン語を習ったことがありません.学名の語源が知りたくてやってるだけですので,名詞と形容詞はわずかながら理解できますが,動詞の変化や文法については,サッパリですので,あまり信用しないように.(^^;

=== A ====

Accio(アクシオ)「来い」:「呼び寄せ呪文」。離れた場所にある物体を、術者の側に呼び寄せる。ホグワーツ魔法魔術学校では4年生の「呪文学」で習う。

Accioはラテン語そのものでaccio=「呼ぶ,命じる,求める」を意味する動詞です.そのままですね.ただ,発音は「アッキオ」の方が近いと思います.


Aguamenti(アグアメンティ)「水よ」:杖の先から水を噴出させる。反対呪文は「インセンディオ」。

これは,何語だかまったくわかりません.
ただし,「水」に関した呪文だというわけですから,前4文字はagua-ではなくaqua-だった可能性がありますね.それじゃあ,-mentiとはなにかということになりますが,まったく不明.


Anapneo(アナプニオ)「気道開け」:気管に食べ物などの障害物が詰まった際、その障害物を取り除くことができる。第6巻でホラス・スラグホーンが使用。

anapneo:これは,もろにギリシャ語.
元はἀναπνέω (anapneō)で,意味は「呼吸する;一息入れる;一服する,休憩する」など.πνέω (pneo)自体が「息をする」意味が強い言葉です.ですから,「気道開け」というよりも「呼吸しろ」の意味が強い呪文かと.


Arania Exumai(アラーニア・エグズメイ)「蜘蛛よ、去れ」:『秘密の部屋』で登場。杖先から白い光を出し、蜘蛛を吹き飛ばす呪文。

Arania はラテン語のaranea.これは「蜘蛛もしくは蜘蛛の巣」を意味します.
exumaiは不詳.


Aresto momentum(アレスト・モメンタム)「動きよ、止まれ」:『アズカバンの囚人』で初登場。ダンブルドアが、吸魂鬼に襲われて箒から落下するハリーに対して使用した。後に『死の秘宝 PART2』でハーマイオニーも使用した。

arestoは,たぶんarrestoというラテン語で「止める」という動詞. momentumも,そのままラテン語で,「運動;動作」という意味.したがって,「動作を止めよ!」ね.


Ascendio(アセンディオ)「昇れ」:『炎のゴブレット』で登場。第二の課題で、ハリーは湖から脱出するためにこの呪文を使用し、自身の身体を浮上させた。

Ascendioは,たぶんascendoというラテン語.意味は「登れ/昇れ/上れ」.そのままですね.


Avis(エイビス)「鳥よ」:杖から鳥を出す。第4巻でオリバンダー老人が使用。

Avisは,もちろんラテン語で「鳥」の意.ただし,元はサンスクリット語らしい.