2008年6月14日土曜日

「夢」を持たせたい pt.2

 6/7に「『夢』を持たせたい」という記事を書きましたが,悲しい事件が起きてしまいました.別のこの事件を予想していたわけではないですが.

 夢を持てなくなった若者が,歩行者の群れにトラックで突っ込み,そのあと複数の人をナイフで殺傷したという事件です.この事件の何が悲しいかというと,私たちの誰もが加害者にも被害者にもなりかねないということです.

 一生懸命働いても,月末にもらう給料は,生活保護に毛の生えた程度.しかも,それすらいつクビになるかわからない.悲しいことに,これは特殊なことではないのですね.街頭インタビューで,涙ながらに答えていた若者が印象的でした.
 彼も派遣社員で,彼の同僚は「奴らはすぐに切れるん」だそうです.「彼らのために何かをしなければならない」そうも言っていました.彼も,彼の同僚なる人物が,いつ同じことをしてもおかしくないと感じたのでしょう.

 普通に働けば,普通の暮らしができる.
 そんな日本はどこへ行ってしまったのでしょうか.「勝ち組」・「負け組」なんて言葉が使われていますが,そんな分類はやめてほしいものです.
 皆それぞれに「能力」を持っているのに,その能力を使える場所がないというのが,事実なんでしょう.その人の責任ではなく,「笑って働ける」そういう社会を壊してしまったこの国の指導者の責任でしょう.相対的に,どんどん若者が減っているというのに,貴重な若者を犯罪に走らせていいのでしょうか.

 マスコミでは「ネット社会」の問題とか,「心の闇」とか言って,個人の責任で済まそうとしていますが,「普通に働けば,普通の暮らしができる」そんな社会を取り戻さないと,まだこの手の事件は起きることになると思います.
 ダガーナイフを規制しただけでは,なくならないと.

 平原綾香さん,彼らにあなたの歌を届けてやってください.
「望むように生きて 輝く未来を」

 若者に夢を

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