2011年9月15日木曜日

PETROMYZONTIFORMES

order PETROMYZONTIFORMES (author unknown)


1909: subclass 2. PETROMYZONTIA: Goodrich, (Berg, 1940, p. 348)
1923: class 2. PETROMYZONES: Berg, (Berg, 1940, p. 349)
1927: order 3. PETROMYZONTIA: Stensiö, (Berg, 1940, p. 351)
1930: subclass PETROMYZONTIA: Goodrich, (Berg, 1940, p. 351)

以上は,名称の形を比較しただけで,その定義の比較はしておりません.
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PETROMYZONTIFORMESはgenus Petromyzonを冠とする分類群名称です.

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Petromyzon = petro-myzon=「岩石の」+「吸うもの」

petro-は,ギリシャ語の[ἡ πέτρᾱ]=《女》「岩石」が,ラテン語の《合成前綴》化したもの.

-myzonは,ギリシャ語の[μύζων]=《男》《単》「吸うこと;吸うもの」が,ラテン語化し,《合成後綴》扱いになったものです.

これらをあわせて,Petromyzon = petro-myzon=「岩石の吸うもの」.意味は,よくわかりません((^^;).こんな,わけのわからない命名も珍しいですね.
だいたいが,[μύζων]という単語自体についての,辞典の説明もわけがわからんのですけどね.

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しょうがないですが,話を進めます.
Petromyzonの語根はpetromyz-のはずです.しかし,各分類群名称を検討すると,petromyzont-が採用されています.

PETROMYZONTIFORMES = petromyzont-iformes
PETROMYZONTIDA = petromyzont-ida
などです.
なぜ,こうなるのかはわかりません.が,可能性が高いのは,myzonの《属格》形が使われているのではないかと思われます.しかし,たしか,こういう合成語には《属格形語尾》
は使用してはいけないというルールがあったと記憶するですが,こう堂々と使われていると,逆に《属格形語尾》を使うんだったかな?と思ってしまいますね(わざわざそんな,混乱を起こすようなことが,推奨されるでしょうかね).
ただし,[μύζων]は,前述したように辞典の記述の意味がわからないだけでなく,その変化形もろくに示されていませんから,確たる証拠はありません.

だから,上記は,
PETROMYZIFORMES = petromyz-iformes
PETROMYZIDA = petromyz-ida
なのでは,と思います.

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一方,現在は使われなくなった,petromyz-を冠とする分類用語に以下があります.
PETROMYZONES
PETROMYZONTIA

こちらは,なぜこの語尾を採用しているのかは,まったくわかりません
ホントにわけのわからない分類群(名称)だこと(--;.
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(2011.09.15.:修正)


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