2011年10月12日水曜日

今日の《希語》《羅語》

ブログがまったくストップしておりますが,体調不良なわけではありません.

魚類の分類名称の検討をおこなっていたら,今まで作ってきた「MY学名語源辞典」の見なおしが必要になりまして,-a~ωまで訂正中なのです.なにせ,データーが膨大なので,やっと[L]に到達したところ.
ヒマがあれば,やってますので,ブログ更新できないのです.

この間,某「生物学名概論」で“定本”とされたLiddell & ScottのA Greek-English Lexiconや,LewisのA Latin Dictionaryなどのオンライン版を入手しまして,検討を続けてました.

思うに,これは,ダメですね.

これらの辞典は,英語とギリシャ語もしくは英語とラテン語に「精通」している人にでないと,意味がないようです.
第一に,省略が多すぎて,辞典を引いているのに,ほとんど謎解き状態.
第二に,英語を経由するわけですが,これらの辞典の著者はギリシャ語やラテン語に精通しているのかもしれないですが,英語はどうもそうではないようです.基本的に説明がヘタ.とくに言葉のえらび方に疑問があります.
辞典の解説文なのに,使われている単語が,しばしば多義性の言葉であって,英語経由で日本語になおすと,どんどん意味が広がって曖昧になってしまうことがあります.古典ギリシャ語,古典ラテン語のプロが直接日本語になおしてくれないと,辞書としてはつねに「?」状態です.

もっとも,日本で販売されている希語辞典,羅語辞典の元本は,どうやら上記の本なようで,ときどき「みょうな訳」(明白な「間違い」も)があるわけがわかりました.

考えてみれば,
「古典ギリシャ語」>「古典ラテン語」化>「英語」化さらに>「日本語」化
もしくは「古典ギリシャ語」>「英語」化さらに>「日本語」化
もしくは「古典ラテン語」>「英語」化さらに>「日本語」化
してるわけで,何重もの言葉(文化)のフィルターがかかっているわけですから,どの言語についてもヅブの素人であるわたしには「ちんぷんかんぷん」な時のほうが多いわけです.

第三に,希語も羅語も「変化形」が多くて,しかも重要といわれているのに,「変化形」がわかるように示されていない.
わたしのような素人には,「原形」がわからないので,辞典を引くことも困難なわけです.

しかし,これら辞典をオンライン化デジタル化した人がいまして,わたしのような素人にでも,「変化形」から辞書を引くことが可能になったわけです.すごく助かります.
残念なのは,ギリシャ文字に「外字」を使用していて,ギリシャ語は直接検索することができません(相当昔に作られたものなのでしょう).一度,ラテン語(綴り)化してからでないと引けないわけです(ラテン語綴り化は,いくつか法則があるようですが,統一されてはいないようです;だから,引きなおしが必要).もったいない.
 

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