2011年6月16日木曜日

魚の分類(7)Berg (1923)

 
ベルグが6番目に示したのがベルグ自身による分類です(Berg, 1923).
ベルグは“魚様脊椎動物”と“魚”を六つの「綱」に分けています.しかし,これは現生種のみについての分類ですので,ベルグ自身も,化石種を含めるともっと複雑になるだろうとしています.

Berg, 1923, “Fresh-water fishes of Russia" (in Russian)

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I. MARSIPOBRANCHII s. CYCLOSTOMATA
  class 1. MYXINI
  class 2. PETROMYZONES
Il. PISCES
 A. CHONDRICHTHYES
  class 3. SELACHII
  class 4. HOLOCEPHALA
 B. OSTEICHTHYES
  class 5. DIPNOI
  class 6. TELEOSTOMI

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I.のMARSIPOBRANCHII s. CYCLOSTOMATAは「囊鰓類 s. 円口類」で,具体的には「ヤツメウナギ」などの顎をもたない“魚”のことです.ここで,II. PISCESはもちろん,“顎”をもっている魚のことですから,われわれが通常“魚”と呼んでいる「ヤツメウナギ」などは“魚様脊椎動物”として分けられるべきだと,明確化されているわけです.
もちろん,これは,魚の分類(6)でしめしたグードリッチ (E. S. Goodrich, 1909)にも示されています.
 

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