order LEPIDOSTEOIDEI (author unknown)
1909: order 2. LEPIDOSTEOIDEI: Goodrich, (Berg, 1940, p. 348)
1930: order LEPIDOSTEOIDEI: Goodrich, (Berg, 1940, p. 351)
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LEPIDOSTEOIDEI = lepid-oste-oidei=「鱗の」+「骨の」+「~類似の形からなるもの」=「鱗骨類」
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lepid-は,ギリシャ語の[ἡ λεπίς]=《女》「角質;鱗.鱗片」が,ラテン語の《合成前綴》化したもの.
oste-は,ギリシャ語の[τό ὀστέον]=《中》「骨」が,ラテン語の《合成前綴》化したもの.
-oideiは,ラテン語の-oideus = -oid-eus=「~類似の」+「~からなる」の変異形です.もとはギリシャ語らしいのですが,納得できる説明をしている辞典が無いので,略.
ということで,-oideiは《合成後綴》《形容詞》《男性》《複数》が《名詞》化したもので「~類似の形からなるものども」という意味.
あわせて,「鱗の骨の類似の形からなるものども」になりますが,意味不明((^^;).「鱗が骨のような~~」なら,意味が通じますけどね.
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周囲を探索してみると,LEPIDOSTEOIDEIはLepidosteusを冠とする分類用語らしいです.
つまり,LEPIDOSTEOIDEI = lepidoste-oidei=「Lepidosteusの」+「~類似の形からなるものども」というのがもとの形ですね.
ところが,これは,genus Lepisosteus Linnaeus, 1758とゴッチャになっているようです.
order LEPISOSTEIFORMES O. P. Hay, 1929
family LEPISOSTEIDAE Cuvier, 1825
genus Lepisosteus Linnaeus, 1758
解きほぐしてみようと,Lepidosteusについて探索してみましたが,その記載者が見つかりません.何らかの理由でLepidosteus はLepisosteusに収斂したようですが,その経緯がまったくわかりませんでした.
で,経緯は不明ですが,現在は上記Lepisosteusから派生した分類群名が使われているようです.
こういうのは本当に困ると思うのですが,魚類分類学は先取権を尊重しない(記載者名を明記しない)という伝統があるので,こういうことが頻繁に起きます.
もっと困ったことには,lepis-, lepiso-をサポートするギリシャ語ラテン語が存在しないことです.つまり,文法的にはLepisosteusをサポートする言葉がないということです.
もっとも,学名は(意味が無くても)最初に作られた言葉が優先権を持ちますので,意味がない言葉でもかまわないのですが….
(2011.09.12.:修正)
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