2011年6月24日金曜日
学者タレント
なんか,最近また“あるある番組”が増えてきましたね.
最近のパタンは,学者・評論家などを集めて,かれらに言いたい放題を語らすというもの.どんどんエスカレートして,相当危ないことをしゃべってます.しかし,これなら,放送局やディレクターが「いわせてる」わけではないので,どんな発言があったとしても放送関係者は一切責任をとらなくていい.
番組の最後に数秒「これは一説です」と断りを入れれば,無罪放免というわけです.
なにか問題が起きたって,その学者・評論家を「切れば良い」だけですからね.
うまいやり方を考え出したものです.
明石家さんまさんは,決して嫌いではないのですが,どうもあの番組は見るに堪えない.
一番腹が立つのは,I-教授です.
怪しげな“脳科学者”がたびたび「DNAがすべてを決定する」と主張しているのに,ひたすら,にたにた笑っているだけですね.本当に同一人物かと疑いました.
I-教授は,「構造主義生物学」の中心人物だったひとです.今はどうも看板を下ろしたらしい.
構造主義生物学は,ネオダーウィニズム全盛の現代生物学会で,「DNAがすべてを決定するという考え方はおかしい」と主張して孤軍奮闘してきた学説でした(これは非常に面白いので,I-教授の著書はたくさん読みました.古生物学に応用はできなかったですけどね).
I-教授が自説に自信があるのなら,構造主義生物学は信じるに足るものだと考えているのなら,“脳科学者”の「DNAがすべて」論が出てきたならば,反論しなければおかしい.I-教授の著作には「DNAがすべて」と考えるのはおかしいと何度も書いてある.
反論しないのは,凄く悲しい.自説を棄てたら,その人はもう学者ではない.
もう,まったく,最近の彼の著書は読む気がしないですね.
そういえば,かなり前から,かれの著書が,読まれることを意識した文章に変わってるような気がしてましたが,人格が変わってしまったのだろうか….
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