2011年6月24日金曜日
魚の分類(途中経過)
Berg (1940)が示した魚についての分類史を追っかけています.
示された分類名を追跡してゆけば,なにか手がかりがつかめるのではないかと続けていたのですが,まったくうまくいきませんね.最大の理由は,分類群名はあっても,その定義者を示さないことが習慣化していて,だれが定義したものかがまずわからないことです.そのため,まったく同じ名称でも,「同じ分類群」を示しているのかどうかさえ判らない(もっとも,原著者名が示されていたとしても,原著が入手できなければ,定義はわからないのですけどね).
これまでいくつかいじったことのある哺乳類や爬虫類あるいは軟体動物などだと,各分類群名には定義者名が明記されていて,追跡しようとすれば可能だったのですが,魚類に関してはできません.
だれが定義したのかもわからない分類群名は比較検討ができないのですね.定義がわからないと,妥当なものか,そうでないかの判断もできないことになります(でも,おこなわれているのが不思議…).
こんなんで,「魚の分類」が成立しているといえるのだろうかと,疑問がわきます.
くわえて,クラディズムによる分類の再編成が進んでいるようで,それはそれでいいのですが,こちらでも,使われている分類群名に定義者が示されない上に,定義も示されることがない.クラディズム以前の分類と同じ名称が使われていれば,その定義は同じと考えるべきですが,定義者が明示されないので,比較もできません.
これでは,ほとんど,魔法使いの呪文(「唐人の寝言」「gibberish」「It's Greek to me !」)と同じです(やってる本人以外わからない).
結局,科学嫌いを増やすだけかも.
分類学は科学であることをやめてしまったのでしょうか…(ま,魚類関係が特にひどいということですが).ま,「分類しても世界はわからない」という本を科学者が書いてますけど…(-_-;
だんだん,めんどくさくなってきました.
もう少し続けるつもりですが,思うところには到達できそうもありませんね.
ま,《新ラテン語》《科学用合成語》の例がたくさん集まったので,「良し」としよう.
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