2011年7月1日金曜日

NOTIDANI

order NOTIDANI (author unknown)


1923: order NOTIDANI: Jordan, (Berg, 1940, p. 349)

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NOTIDANI = notidani=《不詳》

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NOTIDAN-は,genus Notidanusを冠とする分類群の接頭辞のはずです.

Notidanus = notidan-us=「小さな鮫の」+《名詞化接尾辞》

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notidan-は,ギリシャ語の [ὁ νωτιδανός]=「小さな鮫.尖った背びれをもつ.鮫の一種」が,ラテン語の《合成前綴》化したもの.
これに《名詞化語尾》の-usが合成されて,《属名》として使われています.

《合成前綴》notidan-に分類群をあらわす《合成後綴》を付加すれば,さまざまな分類群名が合成できます.
《科》を意味する-idaeを合成して,
NOTIDANIDAE = notidan-idae=「Notidanusの」+《科》

《目》を意味する-iformesを合成すれば,
NOTIDANIFORMES = notidan-iformes=「Notidanusの」+《目》
となるはずですが,Notidanusは現在,冠としては使われていないようなので,存在していません.

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さて,NOTIDANIですが,ギリシャ語の複数形をラテン語化したものかと考えたのですが,調べたところ[νωτιδανοί]すなわち,NOTIDANOIにしかならないので,あてはまりません.

どうやら,Notidanusそのものの複数形Notidaniを使用しているらしいのです.ただし,Notidanusの複数形なんてものは,ギ語辞典にも,ラ語辞典にも載っているものではありません.他の例から導き出したものです.

通常,《目》の名称は,「類似するもの」,「形のもの」などの語尾をつけて合成されていますので,これは非常に珍しい例です.

(2011.09.14.:修正)

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