2011年5月14日土曜日

PHYSOSTOMI

order PHYSOSTOMI Müller, 1844



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PHYSOSTOMI = physo-stomi=「膨らんだ」+「~の口をしたもの《男複》」=「膨口類(?)↓」
PHYSOSTOMI = physostom-i=「浮き袋が消化管とつながっている」+《不詳》=「喉鰾類」

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physo- はギリシャ語の「鞴,膨らますこと」を意味する[ἡ φῦσα](プューサ)をラテン語《合成前綴》化したもの.phys-, physo- (プュース・,プユーソ・)=「膨らんだ,空気・ガスのある」の意味.

-stomiも,もとはギリシャ語.「口」を意味する[τό στόμα](ストマ)をラテン語《合成後綴》化した-stomusの変異形です.《形容詞》《男性》《複数》形が名詞化したもので「~の口をしたもの」の意味.

あわせて,「膨らんだ口の類」となるはずですが….

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physostom-という合成語自体が「浮き袋が消化管とつながっている」という意味の語根になっているようです.この場合のphyso-は「膀胱」>「袋」>「浮き袋」の連想で,stom-は「口;舌,言語;顔;出口;裂け目;先端;前」>「口から続くもの」>「消化管」の連想ですね.
PHYSOSTOMIは,したがって「浮き袋が消化管とつながっているものども」という意味になり,「喉鰾類」と訳されることがあるようです.
ただ残念なことに,この場合の-iは意味不明.-iformes、-idaが使われるべきで,PHYSOSTOMIDAになるべきだと思われますね.

(2011.09.16.:修正)

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