2011年5月18日水曜日

SAUROIDEA

order SAUROIDEA (author unknown)


order SAUROIDEA: Agassiz, 1857 (Berg, 1940, p. 347).

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SAUROIDEA = saur-oidea =「トカゲ(形)の」+「~類似の形からなる(もの)」

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saur- は,ギリシャ語で「トカゲ」を意味する[ὁ σαῦρος](サウーロス)が,ラテン語《合成前綴》化したものです.saur-, sauro- (サウル・,サウロ・)=「トカゲ(形)の」という意味を持ちます.

なお,saurus(サウルス)というラテン語は見あたりません.
saurusは,上記 saur- という語根に,-usというラテン語語尾がついた合成語と考えるべきでしょう.意味は《形容詞》「トカゲ(形)の」,《名詞》「トカゲ(形)のもの」.
また,“サウラ[saura]はサウルス[saurus]の女性形”などということがいわれることがありますが,“サウルス”というラテン語がないのだから,“サウラ”というラテン語もありません.これは,ギリシャ語の[ἡ σαύρᾱ](サウラー)([ὁ σαῦρος]の女性形)をラテン語風につづったものです.お間違えのないように.

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-oidea は,現在では「動物分類上,主に「上科」の語尾に使われる」ことになっています.
もともとは,ギリシャ語の「形.種類」を意味する[εἰδος](エイドス)が,ラテン語の語尾化し,-oides (・オイデース)になったものと考えられています.形容詞で意味は「~類似の」になります.
一方で,ラテン語風語尾もあり,こちらは-oideus(・オイデウス)で,-oideus, -oidea, -oideumと変化します.《複》が-oidei, -oideae, -oidea.
つまり,ラテン語風語尾の《女性》《単数》形と《中性》《複数》形が,綴りが同じ-oideaになるわけです(説明している本人が,サッパリわかんね~(^^;).

合成語は,「トカゲ類形類」となります.“魚類”で“トカゲ類”は困った言葉ですね.そのせいか,現在は,ほとんど使われることはないようです.

(2011.09.20.:修正)

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